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合祀とは——合祀墓・永代供養との違い、費用の目安、決める前に知っておきたい「戻せない」こと

合祀は、ほかの方のご遺骨と一緒に一つの場所へ納めることです。お墓を継ぐ人がいなくても供養が続く一方で、一度納めると取り出せません。決める前に、家族の誰が手を合わせに行くのかを話しておくことが大切です。

山あいの谷に広がる夏草の野原と、遠くの山並み

2026.10.02 文・川崎 誠

「うちのお墓、この先どうするか」。先日、お墓について話す集まりに参加したとき、何人もの方から出たのが「合祀」と「墓じまい」という言葉でした。聞いたことはあるけれど、違いがよく分からない。そういう方が多い言葉です。

この記事では、合祀とは何か、似た言葉との違い、費用と手続き、決める前に知っておきたいことをまとめました。お寺や霊園ごとに仕組みが違うので、最後は必ず契約先で確認してください。

合祀とは

合祀(ごうし)は、複数の方のご遺骨を、骨壺から出して一つの場所にまとめて納めることです。「合葬(がっそう)」とも言います。納める場所は、合祀墓、合葬墓、供養塔、納骨堂の地下など、施設によって呼び名が違います。

お墓を個別に持たないので、墓石の管理や承継者が要りません。供養はお寺や霊園が続けてくれます。「お墓を継ぐ人がいない」「子どもに負担を残したくない」という理由で選ぶ方が増えています。

似た言葉との違い

永代供養:お寺や霊園が、家族に代わって供養と管理を続ける「仕組み」のことです。合祀はその納め方の一つ。永代供養=合祀、ではありません。

永代供養墓:永代供養がついたお墓の総称。個別の墓石があるもの、納骨堂、樹木葬、合祀墓まで含みます。

個別安置つきの合祀:最初の13年、17年、33年などは個別の場所に骨壺で安置し、期間が終わったら合祀に移す形です。永代供養墓の多くはこの形で、「いずれ合祀」になることを契約時に確認しておく必要があります。

樹木葬:墓石の代わりに木や花を目印にする形。個別の区画のものと、合祀のものがあります。

費用の目安

最初から合祀する場合:1人あたり3万〜30万円。公営の合葬墓は数万円からで、お寺や民営霊園は10万〜30万円が中心です。

個別安置のあとに合祀する永代供養墓:1人あたり30万〜100万円前後。個別の期間や場所で変わります。

多くは最初に払う一度きりで、年間の管理費はかかりません(かかる施設もあるので要確認)。お布施や、名前を彫る銘板の費用が別のこともあります。

いまあるお墓から移す場合は、これに墓じまいの費用(墓石の撤去、閉眼供養のお布施、離檀料など)が加わります。

手続き

新しく亡くなった方を合祀墓に納める場合は、火葬後の「埋葬許可証」を施設に出します。

いまのお墓から合祀墓へ移す場合は「改葬」にあたり、市区町村の「改葬許可証」が必要です。流れは、①移す先(合祀墓)と契約して受入証明をもらう、②いまの墓地の管理者から埋蔵証明をもらう、③いまの墓地がある市区町村で改葬許可を申請する、④閉眼供養をして遺骨を取り出す、⑤新しい場所に納める、です。

書類は自治体ごとに少しずつ違います。先に役所の窓口かホームページで様式を確認すると早いです。

決める前に知っておきたいこと

一度合祀すると、遺骨は取り出せません。ほかの方の遺骨と一緒になるためです。「やっぱり別のお墓に」「分骨したい」は、あとからはできません。迷いがあるなら、個別安置の期間がある形を選ぶか、一部を手元に残す(分骨)ことを先に決めておきます。

手を合わせる場所は残ります。合祀墓の前に共同の参拝所があり、お参りはできます。ただ、「うちの墓」として掃除やお供えをする形ではなくなります。

親族の同意を先に。あとから「聞いていなかった」となりやすいのが合祀です。兄弟、親のきょうだい、本家の方など、お参りに来ていた人には決める前に一言伝えます。

宗派や檀家の関係。お寺の合祀墓は、宗派を問わないところと、檀家になることが条件のところがあります。

合祀か、いまのお墓を続けるか

合祀を考えるきっかけの多くは「遠くて行けない」「継ぐ人がいない」です。この二つは、分けて考えると整理しやすくなります。

継ぐ人がいないなら、合祀や永代供養は現実的な答えです。一方、継ぐ人はいるが遠くて行けない、というだけなら、お墓を残したまま年に一度は誰かが行く形(自分で、親戚に、代わりに行く人に)でも続けられます。

どちらが正しいということはありません。大切なのは、「行けないから」だけで急いで決めないこと。戻せない決断なので、一年かけて家族で話すくらいがちょうどよいです。

つなぐのお参りでは

つなぐは広島県内のお墓へ伺い、清掃とお供えをしたうえで、ビデオ通話でご家族とご一緒にお参りする会社です。合祀や墓じまいの手続きそのものは行いませんが、「決めるまでの間、お墓を荒らさずに保ちたい」「家族で話し合う前に、いまのお墓の状態を写真で見たい」というときにお使いいただけます。結論を急がず、考える時間を持つための一回として、どうぞ。

よくある質問

問:合祀すると、お参りはできなくなりますか。——答:できます。合祀墓の前の参拝所で手を合わせます。個別のお墓としての掃除やお供えはなくなります。

問:合祀した遺骨を、あとで取り出せますか。——答:できません。迷う場合は、個別安置の期間がある形を選ぶか、分骨を先に決めてください。

問:費用は一度払えば終わりですか。——答:多くはそうですが、年間管理費や法要のお布施が別にかかる施設もあります。契約書で「以後の費用」を確認してください。

まとめ

合祀は、ほかの方の遺骨と一緒に納めること。永代供養は仕組みの名前で、合祀はその納め方の一つ。費用は3万〜30万円が目安で、個別安置つきは30万〜100万円前後。いまのお墓から移すなら改葬許可が要る。一度合祀すると取り出せないので、親族の同意と、手を合わせる場所の確認を先に。

お墓の形を変えるのは、ご先祖との関係をやめることではありません。続け方を選び直すことです。

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