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子どもと行くお墓参り——何を伝えるか、持たせる役割、飽きたときの工夫

子どもにとってお墓参りは「行かされる場所」になりがちです。役割を一つ渡すだけで、「自分が来た場所」に変わります。

墓地の通路と草の生えた区画

2026.09.20 文・川崎 誠

お彼岸や連休は、家族でお墓参りに行く機会です。子どもを連れて行くと、途中で飽きる、走り回る、「なんで来たの」と聞かれて答えに詰まる。そんな経験をした方は多いと思います。

この記事では、子どもと行くお墓参りで、伝え方、役割の持たせ方、飽きたときの工夫、安全面の注意をまとめました。家庭ごとに考え方が違う部分なので、「うちはこうする」を決める材料として読んでください。

何歳から連れて行くか

決まりはありません。赤ちゃんのうちから連れて行く家もあれば、話が分かるようになってからの家もあります。

目安にするなら、「30分ほど静かにできるか」より、「親が余裕を持てるか」です。掃除に集中したい日は子どもが退屈し、親も気が散ります。初めて連れて行く日は、掃除は軽めにして、手を合わせることを中心にすると、お互いに楽です。

夏の暑い日、山あいの墓地、足場の悪い墓地は、小さな子には負担が大きいので、季節と場所で判断してください。

お墓を何と説明するか

「ひいおじいちゃんが眠っている場所」「ご先祖さまに会いに来る場所」。難しい言葉は要りません。「この人がいたから、パパがいて、あなたがいる」と、つながりで話すと、子どもなりに理解します。

「なんで来るの」と聞かれたら、「ありがとうを言いに来た」で十分です。「会いに来たよ」「元気だよ」と、故人に話しかける姿を見せるのが、一番の説明になります。

写真があれば、出かける前に見せておくと、「誰に会いに行くか」が具体的になります。名前と、どんな人だったかを一つだけ話す。それで足ります。

役割を一つ渡す

子どもが退屈するのは、見ているだけだからです。できることを一つ任せると、態度が変わります。

小さい子なら、水をくむ、お花を持つ、落ち葉を拾う。少し大きければ、墓石を布で拭く、花立てに水を入れる、お線香を持つ。年齢に合わせて、危なくない作業を一つ。「あなたの係」と言って渡すのがコツです。

手を合わせるときは、「おじいちゃんに何か言ってあげて」と促すと、子どもは素直に話しかけます。声に出しても、心の中でも構いません。

飽きたときの工夫

長くはもちません。大人の掃除が長引くなら、先に手を合わせてしまい、あとは近くで待たせる形にします。順番を守ることより、子どもがお墓参りを嫌いにならないことの方が、長い目で見て大事です。

墓地の中を歩くなら、走らない、他のお墓に上らない、お供え物を触らない、の三つだけ先に伝えておきます。理由は「他の家の人が大事にしている場所だから」で通じます。

帰りに何か一つ楽しみを作っておくのも、悪いことではありません。「お参りしたら、あとでおはぎを食べよう」。お彼岸のおはぎは、もともとそういう食べ物です。

気をつけたいこと

墓地は段差と石だらけです。転ぶと石の角で怪我をします。小さい子は手をつなぐか、抱えて歩きます。

火。ろうそくとお線香は大人が扱い、子どもには火のついたものを持たせません。「お線香を持つ係」は、火をつける前までです。

虫と暑さ。夏から秋の墓地は蚊が多く、日陰が少ないところもあります。虫よけ、帽子、飲み物を持って、短時間で切り上げます。

供え物。お菓子や果物を供えたあと、子どもが食べたがることがあります。「お参りが終わったら持ち帰って、家で一緒に食べる」と先に決めておくと揉めません。

つなぐのお参りでは

つなぐは広島県内のお墓へ伺い、清掃とお供えをしたうえで、ビデオ通話でご家族とご一緒にお参りする会社です。ご家族が遠くにいて、お子さんを連れて行けない場合でも、画面越しにお子さんと一緒に手を合わせていただけます。「ひいおばあちゃんのお墓だよ」と画面を見せながら話すご家族もいらっしゃいます。お参りの後にお届けする「お参りのご報告」は、お子さんと一緒に見返していただける形で作っています。

よくある質問

問:子どもが騒いでしまい、周りに迷惑ではないですか。——答:墓地に静寂の義務はありません。ただ、他の参拝者がいるときは、少し離れるか、待つ配慮を。走り回らなければ、子どもの声を嫌がる人は多くありません。

問:子どもに「死」の話をするのが難しいです。——答:無理に説明しなくて構いません。「もう会えないけど、ここに来ると近くに感じる」くらいで十分です。聞かれたときに、その子に合わせて答えれば大丈夫です。

問:嫌がるなら連れて行かなくてもいいですか。——答:構いません。嫌な記憶にするより、行きたいと思える年齢を待つ方が、結果として続きます。

まとめ

何歳からでもいい。説明は「ありがとうを言いに来た」で足りる。役割を一つ渡す。飽きたら先に手を合わせて切り上げる。石と火と暑さに気をつける。

子どもにとってのお墓参りは、作法を覚える場ではなく、「大人が誰かを大事にしている姿」を見る場です。その記憶が、いつか自分で行く理由になります。

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