
2026.11.01 文・川崎 誠
ここ2日は、街の霊園でのマナーと、山の墓地へのお参りを書きました(「墓地・霊園でのマナー」「田舎の山の墓地・集落の共同墓地へのお墓参り」の記事)。どちらにも出てきたのが、ごみの話です。今日は、お墓参りで出るごみだけをまとめます。
お墓参りで出るごみは5種類
①枯れた花と、花の包装(輪ゴム、セロハン、紙)。②お供えの食べ物と飲み物、その容器(缶、ペットボトル、お菓子の袋)。③線香とろうそくの燃えかす、マッチの軸。④抜いた草と落ち葉。⑤掃除に使った物(使い捨ての手袋、汚れたスポンジやぞうきん)。
家を出る前に、この5つのどれが出そうかを思い浮かべておくと、持っていく袋の数が決まります。
墓地にごみ置き場があるとき
まず掲示を読みます。出してよい物、分け方、出してはいけない物が書いてあることが多いです。書いてあるとおりにするのが一番です。
出してよいのは、その日のお参りと掃除で出たものだけ、と考えておきます。家から持ってきたごみ、古い植木鉢や壊れた花立て、たくさんの枝や庭木の剪定くずは、断られることが多いものです。迷うものは、管理事務所に聞きます。
花を捨てるときは、輪ゴムとセロハンを外して、花と包装を分けます。花立ての中で傷んだ茎や、ぬめった水も一緒に捨てて、花立てを軽くすすいでおきます(「お墓に供えた花はいつまで置く?」の記事)。
置き場がないとき、持ち帰りが決まりのとき
ごみ袋を3枚持っていきます。①濡れたもの(枯れた花、傷んだ茎、抜いた草、濡れた落ち葉)。②乾いたもの(包装の紙やセロハン、燃えかす、使い捨ての手袋)。③食べ物とその容器。分けておくと、家に帰ってから、住んでいる市町村の分け方でそのまま出せます。
濡れたものは、新聞紙で包んでから袋に入れると、水が漏れにくくなります。車に積むときは、トランクに古いシートか段ボールを一枚。帰り道でにおいが気になるなら、袋の口を二重に結びます。
落ち葉や草が多い季節は、袋が2〜3枚では足りないことがあります。秋から冬は多めに(「秋から冬のお墓参り」の記事)。
お供えの食べ物は持ち帰る
お菓子、果物、ご飯、飲み物は、手を合わせたあとに下げて持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、カラスや猫、山あいではイノシシが荒らし、墓石が汚れたり、隣のお墓にまで散らかったりします。
下げたお供えは、家でいただきます。故人と同じものを口にするのも供養の一つ、と言われます(「故人の好物を供えるとき」の記事)。缶や瓶は中身を出してから、容器として分けます。
地域によっては、お供えを置いて帰る習わしが残っている所もあります。その場合も、墓地の決まりと、周りのお墓がどうしているかに合わせます。
線香とろうそくの燃えかす
燃えかすは、火が消えていることを確かめてから袋に入れます。熱いまま入れると、袋が溶けたり、中の紙に火が移ったりします。心配なときは、少し水をかけてから。
香炉の中の燃え残りの軸は、取り除いて持ち帰るか、置き場へ。たまったままにすると、雨水を吸って香炉の中が汚れます。ろうそくの垂れたろうは、冷えて固まってから、へらや割りばしではがします(「墓石の汚れ別の落とし方」の記事)。
古い造花、壊れた花立てや香炉
色あせた造花や、ひびの入ったプラスチックの花立ては、墓地のごみ置き場に出せないことが多いものです。持ち帰って、住んでいる市町村の分け方で出します。
石や金属の花立て、香炉、灯籠のかけらは、家庭ごみに出せないことがあります。交換と一緒に、石材店に引き取りを相談するのが確かです(「お墓の花立て・水鉢・香炉が壊れたら」の記事)。
つなぐのお参りでは
つなぐは広島県内のお墓へ伺い、清掃とお供えをしたうえで、ビデオ通話でご家族とご一緒にお参りする会社です。伺う前に、その墓地のごみの決まりを確かめ、決まりに沿って片づけます。ごみ置き場のない墓地では持ち帰ります。お供えの食べ物は、お参りが済んだら下げます。片づけたあとのお墓の様子は、写真でお送りします。
よくある質問
問:枯れた花を、墓地のすみに置いて帰ってもいいですか。——答:置かないでください。置き場がなければ持ち帰ります。すみに積んだ花や草は、ほかの家の区画を汚し、虫が寄る元にもなります。
問:家のごみを、墓地のごみ置き場に出してもいいですか。——答:出さないでください。墓地のごみ置き場は、お参りと掃除で出たもののための場所です。処理の費用は、皆が払う管理費でまかなわれています(「お墓の年間管理費とは」の記事)。
問:お供えのお菓子を、次に来る親戚のために置いておきたい。——答:置いておくと、次の人が来る前に傷むか、荒らされます。持ち帰って、次の人には次の人のお供えを持ってきてもらうのが安心です。
まとめ
お墓参りのごみは、花と包装・お供えと容器・燃えかす・草と落ち葉・掃除の道具の5種類。置き場があれば掲示どおりに、その日に出たものだけを出す。置き場がなければ、濡れたもの・乾いたもの・食べ物の3つの袋に分けて持ち帰る。お供えは下げて家でいただく。燃えかすは火が消えてから。古い造花や壊れた墓用品は、市町村の分け方か石材店へ。