
2026.09.12 文・川崎 誠
久しぶりのお墓参りで、着いてから「ライターを忘れた」「水を汲むものがない」と気づく。よくあることです。お墓は町なかのお店から離れた場所にあることが多く、忘れ物を取りに戻るのは簡単ではありません。
この記事では、お墓参りの持ち物を「手を合わせるためのもの」と「お墓を整えるためのもの」に分けてまとめました。お彼岸やお盆の前に、出かける前の確認にお使いください。
手を合わせるための基本の4つ
一つ目は、お線香。束のままではなく、数本ずつ取り出せるようにしておくと、風の強い日でも扱いやすくなります。
二つ目は、ろうそくと、火をつけるもの。屋外では風で火が消えやすいので、風防つきのライターか、持ち手の長いチャッカマンが向いています。マッチは湿気で使えなくなることがあります。
三つ目は、お花。生花でも造花でも構いません。生花なら茎を花立ての深さに合わせて切るはさみを、造花なら風で飛ばないよう花立てにしっかり差せる長さのものを。造花についての考え方は「お墓に造花は失礼?」の記事に書いています。
四つ目は、お供え物。故人の好きだった食べ物や飲み物。ただし、お参りが終わったら持ち帰るのが基本です。置いたままにすると、鳥や動物が荒らし、隣のお墓にも迷惑がかかります。
お墓を整えるための基本の4つ
一つ目は、水を運ぶもの。墓地に水道と手おけがあることが多いですが、山あいの墓地や古い墓地では水道がないこともあります。初めて行く場所や久しぶりの場所なら、二リットルのペットボトルに水を入れて持っていくと安心です。
二つ目は、スポンジとやわらかいブラシ、タオル。墓石は硬いたわしでこすらず、やわらかいもので洗い、乾いたタオルで拭き上げます。詳しい手順は「お墓の掃除のやり方」の記事にあります。
三つ目は、軍手とゴミ袋。落ち葉や枯れた花、古いお供え、抜いた草を持ち帰るための袋です。墓地にゴミ捨て場があるとは限りません。
四つ目は、草取りの道具。小さな鎌かはさみ、根を掘る細いスコップ。敷地の草が気になる季節は、これがあるかどうかで滞在時間が変わります。
あると助かるもの
膝をつくためのシートか座布団。掃除も草取りも、しゃがんだ姿勢が続きます。
帽子と飲み物とタオル。お墓は日陰が少なく、九月でも昼は暑さがこもります。
虫よけ。山あいの墓地では蚊やブヨが出ます。長袖があるとなおいいです。
小さな懐中電灯。夕方に着くときや、山の斜面の墓地では足元が暗くなります。
数珠。宗派によって形は違いますが、持って手を合わせるだけで構いません。なくてもお参りはできます。
忘れやすいもの
火をつけるもの。お線香とろうそくは覚えていても、ライターだけ家に置いてくることが多いものです。
花立てに合う長さのはさみ。買ってきたお花が長すぎて、そのままでは立たないことがあります。
帰りの袋。お供えと枯れた花を持ち帰るとき、来るときの袋を使ってしまってもう一枚ない、ということがあります。袋は二枚。
お墓の場所のメモ。広い墓地では、区画の番号や目印がないと迷います。久しぶりのお墓ほど、行く前に家族に確認を。
遠方から向かうときの考え方
新幹線や飛行機でお墓に向かうとき、掃除道具一式を持って移動するのは大変です。お花とお線香とライターだけ現地で買い、掃除道具は最小限にする。それでもお参りはできます。
水や重いものは現地で調達し、軽いもの(軍手・タオル・ゴミ袋・はさみ)だけを荷物に入れる。この分け方が現実的です。
何度も通うのが難しい場合は、お墓の近くの誰かに掃除を頼み、自分は手を合わせることに集中する形もあります。
つなぐのお参りは、道具の準備がいりません
つなぐは広島県内のお墓へ伺い、清掃とお供えをしたうえで、ビデオ通話でご家族とご一緒にお参りする会社です。掃除道具、水、お花(造花)、お線香はこちらで用意して伺うので、ご家族は画面の前で手を合わせるだけで大丈夫です。遠方にお住まいで、お墓の場所や様子がはっきりしない場合も、事前にお聞きして確認します。
よくある質問
問:お供え物は置いて帰ってはいけませんか。——答:墓地の決まりによりますが、持ち帰るのが基本です。お参りのあとにいただくことで供養になる、という考え方もあります。
問:お線香は何本あげればいいですか。——答:宗派によって違いますが、本数を気にするより、火をつけて手を合わせることが大切です。迷ったら3本か、束の一部で構いません。
問:手ぶらで行ってもいいですか。——答:お参りはできます。手を合わせることが一番の目的で、持ち物はそのための助けです。ただ、墓地のそばにお店がないことも多いので、お線香とライターだけは持っていくと安心です。
まとめ
手を合わせるための4つ(お線香・ろうそくと火・お花・お供え)と、お墓を整えるための4つ(水・スポンジとタオル・軍手とゴミ袋・草取りの道具)。あると助かるのは、シート・帽子と飲み物・虫よけ・懐中電灯・数珠。忘れやすいのは、ライター・はさみ・帰りの袋・お墓の場所のメモ。
全部そろわなくても、お参りはできます。大切なのは、行くこと。持ち物はその後についてきます。